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慶應義塾大学で観光産業に関する講演をしました

 

国領二郎教授

国領二郎教授

近藤則子さん(総務省地域情報化アドバイザー:老テク研究会:東京大学先端科学技術研究センター交流研究員)とともに慶應義塾大学の国領二郎教授に招かれ、同大学湘南藤沢キャンパスで「観光の威力」という講義を行いました。
090622 観光の威力

1 京都観光の現状(2008年)
 ① 京都市観光調査年報速報値  入込数による昭和23年からの調査統計
 ② 入洛観光客数  50,210,000人  13年連続の増加、8年連続の過去最高更新
 ③ 外国人旅行客数   940,000人  ドイツ、フランス、オーストラリアが増えた 
 ④ 修学旅行生徒数   1,010,000人      対前年度比 0.5%増 (対象生徒数は減少)

2 観光客増加の背景
 ① 花灯路・京の夏冬の旅が好調  東山・嵐山 100万人、冬の旅 34万人
 ② 戦略的観光振興策  京都観光振興会議、おこしやす大学、修学旅行
 ③ 積極的外国人客誘致  5つの海外拠点(ソウル、北京、台北、ニューヨーク、メルボルン)
 ④ 全国的な「京都ブーム」  心の時代、文化的・精神的充足感、宣伝策

3 京都の一人勝ち
 ① 単純で明快な「戦略」  1年200万人増×10年 5000万人
 ② 総意で大胆な「宣言」  京都が一体となった大目標(府・市・業界)
 ③ 巧みで強力な「宣伝」  業界とタイアップ、時流に乗った宣伝
 ④ 弱みも強みに「先鞭」  徹底した現状分析、ニッチ・ムラに重点

4 「京都和婚」ワタベウエディング 世界遺産活用例  ◎ 1300年の花嫁 世界遺産活用例

5 結婚の4つの場面
 ① 結婚式、親族顔合わせ  思い出に残る場所、永遠に残る場所
 ② 披露宴  宴会に適した場所、人数、曜日、時刻
 ③ 新婚旅行  結婚式の直後に新婚旅行に行く組 15%
 ④ 写真撮り  一番美しい時の思い出、少子化

日本国際観光学会第10回全国大会で話をしました。

日本国際観光学会第10回全国大会に招かれ、「世界遺産の光と影 未来への課題」と題する記念シンポジウムのパネラーを務めました。
日本国際観光学会第10回全国大会
大会テーマ「世界遺産と国際観光」
開催日:2009年6月6日(土曜)・7日(日曜)開催校:金城大学短期大学部

 観光とはそれぞれの地域の魅力を外部に向かって発信することであると規定するなら、本学会が東京を離れて日本各地で開催され、その地域の観光関係者と協同で研究会を設けることは、自然の成り行きであろう。その地方での全国大会の第1回を金沢で行うことも時宜に適ったことのように思える。金沢は加賀百万石の城下町として全国に知られた観光都市であり、現在は名勝兼六園を中心とした文化財を世界遺産登録に向けて努力中である。これはインバウンドの旅行目的地として世界に情報を発信したいと言う観光意欲の現われであるとも言える。今回の金沢大会は、日本の地方からの視点と、世界の観光市場からの視点とを交差させ、さらに基調講演者に外国からの第一級研究者をお招きし、『世界遺産と国際観光』のテーマで二日間にわたって行うものである。

プログラム
香川会長挨拶 加藤金城学園理事長
講演(同時通訳)ジョナサン・タートルロー氏「NATIONAL GEOGRAPHIC Director Center for Sustainable Destinations」
シンポジウム「世界遺産の光と影 未来への課題」
パネラー:清水 宏一氏(元京都市観光政策監):中谷 信一氏(利賀ふるさと財団理事長・観光カリスマ):岡田 宣之氏(金沢市都市政策局歴史遺産保存部長):J.タートルロー氏
コーディネーター:小林 英俊氏(財団法人日本交通公社常務理事)
会場 金沢歌劇座 2階大集会室(〒920-0993金沢市下本多町6番丁27番地)兼六園下、金沢21世紀美術館横
話題として、次のPTTの要所を使用した。
090606 国際観光学会